MS ゴシックを使わないで(切実)

投稿: 2021年11月16日 (最終更新: 2023年5月21日) • 読了目安: 3 分
MS ゴシックを使わないで(切実)

私からのお願いです。「MS ゴシックを使わないでください。頭痛がします。」

「頭痛がする」というのは大袈裟ですが…

それに、この記事のタイトルのすぐ下の画像には MS ゴシックが使われているのですが…

(余談ですが、「MS ゴシック」の"M"と"S"は全角です。)

では、なぜ私が MS ゴシック をあまり好んでいないのかを説明していきます。

※この記事で述べる内容は、あくまでも個人的な見解です。また、MS ゴシックを使用されている方を軽蔑したり、MS ゴシックの存在自体を否定したりするような意図は一切ございません。

「MS ゴシック」が作られた背景

MS ゴシックは、1990年代初頭に「低解像度のディスプレイでも文字を判別できるようにすること」を念頭に作られたフォントです。

昔の、あの画質が荒いくせにどでかいディスプレイです。(当時としては最先端だったのでしょうが。)

そのため、「美しさ」についてはほぼ考えられていません。

「じゃあ、MS ゴシックを使えば文字が見やすくなるの?」と思われるかもしれませんが、そうでもありません。

MS ゴシックは、低解像度ディスプレイ向けなので、「少ない点で文字を作る」ことを重要視しています。そのため、文字の大きさや画線の処理に統一性がありません。

これでは、人によっては「読みにくい」と感じるかもしれません。

では、なぜこのような汚くて読みにくいフォントが、未だに PC に搭載されているのでしょうか。

それは「互換性を保つため」です。

25年前に作られた資料でもなんの問題もなく閲覧・編集できるように、という Microsoft の粋な計らいなのです。

このような背景から、私は MS ゴシックをあまり好んでいません。

未だに Windows 95 を使っている人がいたら、きっと「変わった人だなぁ」とあなたは思うでしょう。

しかし、あなたが使っている MS ゴシックだって、Windows 95 の時代のものですよ。

MS ゴシック の代わりは?

私は、Google と Adobe が共同開発している「Noto Sans」をよく使っています。

無料ながら有料フォント並みの品質で、収録文字も豊富です。

(もともと、「世界中の文字を網羅するフォントを作る」というのが目的で進められているプロジェクトです。)

Chrome OS のシステムフォントにも採用されています。

ただ、一つ問題が。

Noto Sans は、Adobe の高級なソフトウェアや Web ページ制作などに用いられる前提で開発されているため、Office ソフトで使用すると変な余白が生まれたり、PDF 書き出しの際に埋め込まれなかったりする場合があります。

そのため、Noto Sans を有志の方が Office 用に最適化した「源真ゴシック」がおすすめです。

(Noto Sans は規約で、源真ゴシックのように派生品が作られることを認めています。)

ぜひ使ってみてください!

それでは、今日はこのへんで!




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